温根湯温泉商店街

Vol.8

温根湯温泉商店街

北海道北見市留辺蘂町温根湯温泉

◎ヒビサビ度=四銀

◎銀ブラ推奨度=弐銀

正確には銀座通りじゃないのだけれど
全国の(推定)500万人の銀座通りフリークの皆さんに
ぜひともご紹介したい通りがあるのだ。

名前は温根湯商店街。

道東の北見市留辺蘂町にあるいにしえの名湯、
温根湯温泉街のほぼ中央に位置する街路で、総延長は300メートルほどだろうか。
とかいう説明などより、その全貌を写真でごらんあれ。
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しーん。
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しーん。
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さらにしーん。

静かだ。人影はない。
あたりに立ちこめるのは、なんともいえない寂寥感。
西部劇で荒野に砂ぼこりが舞い、
そこを針金を丸めたみたいな植物がくるくる転がっていく...
そんな光景が目に浮かんだよ。
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どうやら一帯は再開発を待っているらしい。
店という店は堅く扉を閉ざしている。
陰々滅々の風情を堪能しながら、半ばゴースタウン化した界隈を歩く。
目を引くのは、奇っ怪なロゴをあしらった店名たち。
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書体がどうかしちゃってる。
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あの、書体が怖いんすけど。
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だから書体が怖いって。ちっともハピネスじゃないっての。


そして私の心に強烈なインパクトを与えたのが...
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これ。

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ストリップ劇場 ヌード実演ピンク

潔ささえ感じる堂々としたサイン。


おい。
おいおい。
おいおいおい。
おいおいおいおいおいおいおいおい。

誰になのか、何になのかわからないけれど、
猛烈にツッコミをいれたい衝動に駆られるよ。

あー。
かつてここでは、
大仏みたいなパーマを当てたおばちゃんが客引きをやっていて
入り口の横には立て看板があって、
「アミーゴ鈴木 珠玉のヌードショー!!」とか書いてあったんだろうなぁ。

大仏おばさんは、
酔った温泉客を強引に店内に押し込んだりしてたんだよ。
入場料2500円くらいかね。

しばらくしたら、
ショーの始まりを知らせるブザーが鳴って
ヴァラヴァラヴァ〜♪と、ムード歌謡が流れるのだ。
ピンク色のライトがステージを照らし出し、
どんな娘が登場するのかと思ったら、
あろうことか、
さっきの大仏おばちゃんが、
外人もどきのつけ鼻で
スポットの中に浮かび上がるっていう、
おぞましい茶番劇が繰り広げられたりしたんだよねぇ。

哀愁の奥にはびこる
情けなさと可笑しさとその他もろもろのカオス。

一枚のシャッターが
こんなすばらしい話を思い起こさせるのだから
いやはや、ひびさびシャッターも捨てたもんじゃない。

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なんてことを考えてこのあたり、
ぐるぐる散策しちゃったよ。


きれいになるのもいい。
清潔になるのも、新しくなるのもいいけどさ、

この佇まい、何とか残せないものかなぁ・・・
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なんて思ってるのはオイラだけ、なんだろうねぇ。

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