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スマイル書房

『砂の王国』 (講談社文庫)
買い取ってやる度
★★★☆☆

一攫千金よりBO●KOFF。

窮地に陥った人を宗教が救う。
というと入信のほうを思い浮かべそうだが、
本作の主人公は路上生活というピンチを、
宗教の立ち上げで切り抜ける。
それもインチキ宗教で。

教祖は絶世の美男子。師範代は易者。
いずれも路上生活で出会った少し難アリの人物だ。
主人公は事務局長として2人をコントロールする。

本作は上下巻に分かれていて、
上巻はホームレス生活のやたらとリアルな描写から、
宗教組織の立ち上げまで。
下巻は信者の熱が予想外にふくれあがり、
タイトル通り砂のように崩れていく結末へ向かう。

ご都合主義や伏線を回収できていない部分はあるが、
全体にテンポの良い文章なので一気に読めてしまう。

妄信の怖さとか、人間の欲深さとか、
刹那的な打算の軽薄さとか、嫉妬のおぞましさとか、
人それぞれに受け止め方がありそう。

店主の場合は読み終えた後、こんなことを思った。
当店の「裏オーナー(謎の人物)」から
もしクビを言い渡されたら、
路上生活をして美男子と占い師を見つけて、
インチキ宗教を立ち上げて、
グレーゾーンの仕事に手を染めて、
信者を手品やコールドリーディングでだまして、
自作の壺を高値で売りつけて...。
という面倒なビジネスプランを実行する前に、
某古書店全国チェーンの
「BO●KOFF」に履歴書を送ることだろう、と。

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