ワビサビ銀座

Vol.10 苫小牧大町銀座通

ヒビサビ度
★★★☆☆
銀ブラ推奨度
★★★☆☆

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世にしるき 王子の工場 
拓けゆく 勇払の野に
波の音 楽と響きて
歳月に街は幸おう
たたえよ ああ我が故郷...


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その商店街の入口に立った
ワタクシの口をついたのは、かの昭和の名曲であった。


たたえよ ああ我が故郷 わが故郷  故郷 故郷  こきょ......


...って、気分よくフェードアウトしても
ま、誰も知らんね。なんたって、苫小牧東小学校校歌だからね。
学校出身者以外にとっては、生涯カンケーネーソングだもんね。

前置きが長くなったけども、
記念すべき第十回の銀座探訪は
マイホームタウン
TOMAKOMAI CITY の一条銀座通。(現在は大町銀座通というらしい)


小学校の行き帰り
毎日のように通った道。
市場があり小さなデパートがあり
おもちゃ屋があり酒屋がありメガネ屋があり
蕎麦屋がありカレー屋があって、どの店もウルトラ繁盛していたのだが...


数十年の歳月を経た今は
銀座通の宿命ともいうべき無残な姿もちらりほらり。


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寂しい。


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ただただ虚しい。


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銀座通りには神も仏もおらんのか...

うーん。


改めて強く思うけれど
ヒビサビ銀座は、
たとえ瀕死状態でも
なんとか生きながらえているという崖っぷち感や
興隆の果ての没落ぶりがいいのであって、
リアルに「閉店ご臨終」ばかりでは、やはりやるせないよなぁ。


とか思いながらポツポツ歩いてたら
やっぱりありましたよ、
素晴らしき栄枯盛衰ドラマを醸し出す建造物たちが。


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おおお。いいねぇ。模範的な朽ち方だがや。しかも堂々営業中。


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石蔵はここまで欠け落ちて本物になる也。もちろん営業中。


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ツタがからまり... 過ぎてるって。窓も見えないよ。ご愛嬌。


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屋根から轟々と髪の毛が生えてる...みたい。 あわわ、恐いねぇ。
店名が「ドモネ!」
挨拶してる場合じゃないって。屋根の剛毛、伸びすぎ。何とかしなさいよ。


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飲食店街ってアーケードだけが... ぽつーん。
強烈なツッコミを入れたくなるパターンのヤツね。


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寂寥感バリバリの神社の鳥居が... ぽつーん。

なんてマニアックな枯れ系の風情の一方、
シャッターとシャッターの間に
最近流行の屋台村ができていたり、
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恒例の寄り合いスナックビルが行灯を灯していたり、
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鉄人28号がいたりと、いやいや俺たちどっこい生きてるぜ的な、佇まいも。
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故郷だから余計にだろうけど、
柄にもなく
瀬戸際でも瀕死でもいいから生きながらえておくれ...
と切望してしまったよ。

生きてこそ 生きてこその 銀座なり


そんなセンチな思いを癒やすのはあれしかない。
暖簾をくぐったのが「千じろう」なる焼き鳥屋。

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ヒビサビ銀座によく似合う佇まいとは対称的に
二代目らしき若いご主人が
一心不乱に焼き鳥を焼き上げておりました...

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すげーうまかった

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