ブローグ横丁

2015年6月23日 そのジョージじゃなくて。

「カヤックに乗って、自転車を漕いで、最後に山に登る。
そんな大会があるんですけど、取材してもらえませんか」

・・・という電話がかかってきたのが、わずか2週間ほど前。

それってトライアスロンですか?
鉄人レースですか?
鉄人28号のリモコンはボタン3つでいいんですか?

と、数々のギモンが頭をグルグルと巡っている内に
気が付けばスタートの朝が訪れていました。

参加したのはこちらの大会。
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北海道は湖からのスタートですが、他の大会では文字通り
sea(海)からsummit(山頂)を目指すというもの。

主催はアウトドアブランドでお馴染みmont-bellさん。
提供してもらったスペシャルツナギで参戦です。

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さて、北海道大会のステージは大雪山のふもと、東川町。

最初の競技は忠別湖でのカヤックです。
天候には恵まれ、絶好のカヤック日和。

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風を切って進むぜ!
と颯爽と漕ぎだしたものの、なかなか真っ直ぐ前に進みません。

ありゃ?
ありゃりゃ?

右にふらふら、左にゆらゆら。

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千鳥足ならぬ、千鳥カヤック。

酩酊し路地裏を歩く、ワタクシのような蛇行ぶりです。

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それでも必死で腕を動かし、なんとかゴールした時にはビリから3番目。
いきなり最下位候補です。


次は自転車。

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よーし、ここで挽回だとペダルを踏み込む足に力を込めます。
待ち受けるのは長〜い上り坂。

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どこまでも続く坂。

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終わらない坂。

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坂、坂、坂。

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坂ビスケット・・・。

汗はだらだら、足はパンパン、お尻はヒリヒリ。

挽回どころの騒ぎではなく、むしろ順位を一つ落とし、ビリから2番目でゴール。
ちなみにこの大会で一番しんどかったのが自転車です。


最後は山登り。
目指すは北海道最高峰、大雪山旭岳。
他の大会では自転車のゴール地点から山登りが始まりますが、
北海道大会ではロープウェイを使って山の中腹に登り、そこからスタートするというスペシャル仕様です。

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山は当然険しくなり、周りにも「それなりの装備」な人たちばかり。

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でもこういう軽装なガイジンさんもいて、びっくりするのです。

「そこに山があるから登る」と言ったのは
ジョージ・マロリーだったか
ジョージ・クルーニーだったか
高橋ジョージだったか。。。

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思考能力が低下し始めた頭で
くだらないことを考えながら重い足をなんとか前に進めます。

かつてアイヌの人々は「カムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)」と呼び敬ったという大雪山。

視線を上げると、躍動感のある美しい山肌がどかーんと眼下に広がっていたのでした。

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とっても素晴らしい景色ですが、疲れが吹き飛・・・びはしませんね。
執拗に、粘着質に、疲れが全身にまとわりついているのです。

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それでも残ったわずかな体力をギューッと絞り出してなんとか山頂に到達。

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標高2,291m。北海道最高峰です。

スタートから実に約7時間が経過。

カッコつけてガッツポーズを決めていますが、
ここでも順位を一つ落とし、堂々の最下位でゴールです。


この大会のレポート記事(まともなやつ)がアウトドア誌ガルヴィ9月号(8/10発売)に掲載予定。ぜひご一読を。

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