とある街でのとある取材の合間。
とある車庫の奥の奥から
とあるクルマが登場した。
初代トヨタクラウン。
もちろん復刻版として最近制作されたものだけれど
外観はもちろん内装のディテール、
さらにエンジンの型や構造まで忠実に再現されているとか。
実にカッチョイイねぇ。
ワタクシ、クルマの知識はさっぱりなのだけれど、
優美な曲線を活かした車体のフォルムや
なんともお洒落でキュートなインパネ、
贅を尽くしたベンチシートなどを眺めていると
オトコゴコロが乱気流に巻き込まれたがごとく、
強く強く揺さぶられてしまった。
実にイカスねぇ。
中でも一番ヤラれたのがこの細工。
ガソリンの給油口をさり気なく
テールランプの裏に
レイアウトしちゃってるトコロ。
この美的センス、小憎らしい造作、妥協なきクリエイティビティ...
いやはや完敗、
全くもって脱帽。
ホントおみそれしました、だわね。
多分このクラウンを手がけたデザイナーは、
給油口が目につく場所に
無造作に取り付けられていることが
許せなく、耐えられなかったのだろうなぁ。
実にシビレルねぇ。
ブロロン、ブロロン、と唸るエンジンの音も
柔和なクッションを利かせてゆったり走る姿も、
排気ガスの匂いにまで、貫禄や品格や矜持が宿る。
昔であればあるほど、
クルマも道具も街の風景もそして人まで、
個性的で、独創的で、創造性にあふれていた気がするね。
...に比べて、平成の現代は
クルマのデザインも、人の生き方も、
なぜこれほどまでに画一的なのか...と思ったり、
我が身を振り返って「お前が云えるのか」と嘆いたりの、
実家の昔の車はパブリカ@ヤマモトでございました。
PS
先日取材で訪れた稚内の勇知という集落に
ぽつんと佇んでいた駅舎にもグッと来ました...
ここで一杯、飲りたい...
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