ピコパコ電子書籍製作所

2010年12月9日 vol.2 多様化する販売方法

前回は電子書籍の(ファイル)形式に注目して、さまざまな形式が混在していることを紹介したが、販売方法という観点から見ても、さまざま選択肢がある。

販売方法が多様化している最大の原因は、そもそも電子書籍を販売すること自体が、非常に簡単だからだろう。その手軽さは紙の本を自費出版するのとは比較にならない。
想定しうる最も簡単な方法は、<自分のホームページからのダウンロード販売>
書籍データはPDFで作り、パスワードをかけて、ホームページからダウンロードできる状態にする。購入希望者から入金があったらメールでパスワードを知らせればいい。著者にそこそこ知名度があれば、この方法が一番楽だ。


もう少し、人が集まる場所で著作を販売するなら<ブクログのパブー>が便利そう。
ブラウザから直接本を書くことができ、オンラインでPDFやePubのデータを生成できる。PDFはePubファイルはそのまま販売できる、手数料は著者70%、パブー30%。販売されている書籍は玉石混合だが、「本屋で自分の本を売る」という面白さは十分に体験できそう。
PDFもePubもiTunes経由でiPhone、iPadで閲覧可能。


上記に近い方法として、最近話題なのが<電子書籍フリマ>。同じ趣味・趣向の人が集まり、対面で電子書籍を販売する。サンプルを見て、気に入ればその場でお金を払い、メールやUSBメモリ経由でデータを渡す。アナログとデジタルのハイブリッドな販売方法という感じだ。


ここから一気に敷居が上がるが、個人レベルで販売できる次のステップは<iPhone iPadアプリ>の開発となる。AppStoreに申請する手間は当然かかるが、ある程度の技術があればアプリの制作は可能。アプリのクオリティにもよるが、PDFをベースにした簡単なものなら、少々知識がある人なら独学で作れてしまう。アプリ開発を請け負う、制作会社も増えてきたし、actibookなども、そのひとつ。

アプリを作る最大のメリットはAppStoreという巨大な流通機構に個人レベルで商品を載せられること。Appleに支払う手数料は売上の30%。当たればでかい。


また、それ以外に個人レベルでの販売方法としてKindleストアやAppleのiBookStoreに個人で出品することも可能なようだが、日本語の書籍はまだほとんど売られていない。

コメントを投稿する

このページの先頭へ